まず、各地で豪雨や台風、地震による災害が相次いでおり、被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。一日も早く復旧されますようお祈り申し上げます。
 さて、三井住友海上文化財団は、平成30(2018)年10月21日に設立30周年を迎えました。設立以来、多くのご関係者様からご支援をいただき、衷心より御礼申し上げます。
 当財団は、昭和63(1988)年に、大正海上火災保険株式会社(現三井住友海上火災保険株式会社)の創立70周年を記念しメセナ活動を担う団体として、「音楽・郷土芸能の分野において、文化及び芸術活動に関する事業を行い、文化及び芸術の振興並びに国際交流の促進に寄与すること」を事業目的として掲げ、設立されました。
 主要事業の一つである「地域住民のためのコンサート」(「三井住友海上文化財団 ときめくひととき」公演)は、平成29(2017)年11月に累計の開催数が800回を超え、これまで全国各地域にお住まいの30万人以上の方々に、日本で指折りの演奏家による質の高い生のクラシック音楽を提供することができました。もう一つの主要事業である「文化の国際交流活動に対する助成」では、延べ470団体に総額2億9,650万円(平成30年度末計画)の助成金を贈呈し、アマチュア団体が取り組む国際交流活動を支援しました。さらには、毎年度開催される「全国高等学校総合文化祭優秀校東京公演」を助成し、高校生の文化活動の支援を続けてきました。甚だ細やかではございますが文化及び芸術の振興並びに国際交流の促進に寄与することができたとするならば、ひとえに当財団の活動に携わっていただいた多くのご関係者様の絶大なるご支援の賜物と、改めて深謝申し上げます。
 当財団は、振り返ってみますと、これから「平成」が幕を開けようという時に設立されました。我が国の経済が隆盛を極めていた頃で、企業に求められることは単にモノやサービスを提供するだけではないとの認識に立脚し、良き企業市民として地域社会の皆さまと共に文化を考え、創造し、支援・育成する事業を開始しました。以降のこの30年間、当財団の一つひとつの活動は大変地味なものではあるものの、実施する度に事業の方向性は誤りではないとの手応えを感じることができ、長い経済的な停滞などもあったこの時代において些かも活動を狭めることなく取り組んで参りました。
 平成の30年間の活動を通じて改めて確認しました、芸術文化活動を通じて皆さまに精神的な豊かさと潤いのある生活を提供し、全国各地域に貢献し続けることが当財団の使命である、との信念に基づき、新しい時代におきましても、研鑽を怠らず充実した事業を展開して参りたいと考えております。
 今後とも皆さまの一層のご理解とご支援をお願い申し上げます。

理事長